【狭窄症対策レシピ】勝野浩先生監修・靱帯の弾力を保つ「エラスチン」増強レシピ|カラダネ

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【狭窄症対策レシピ】勝野浩先生監修・靱帯の弾力を保つ「エラスチン」増強レシピ

著者:ヒロ整形クリニック 院長 勝野浩

腰部脊柱管狭窄症の患者さんにおすすめのレシピを紹介する「狭窄症対策レシピ」。
今回は、愛知県長久手市にある、ヒロ整形クリニックの院長・勝野浩先生がおすすめする「エラスチン増強レシピ」を紹介します。

エラスチンは、姿勢の保持や関節の動きを助ける「靱帯」の柔軟性を保つのに重要な栄養素のひとつです。
ここでは、靱帯の働きの基本的な情報や、その靱帯を柔軟に保つために重要なエラスチンが多く含まれている食品などを解説します。

「狭窄症対策レシピ」は、下記の記事でもレシピのまとめを公開しています。
●「酢ショウガレシピ」・石原新菜先生おすすめは「酢ショウガ」。痛みやしびれで悩む人に
●「ビタミンB12強化レシピ」・勝野浩先生監修「ビタミンB12」強化レシピは神経の修復に役立つ?

靱帯が体の動きや姿勢を支えている

この記事では、脊柱管狭窄症に悩む人にぜひとってほしい栄養を紹介します。それは、靱帯(骨と骨をつなぐ丈夫な線維組織)の弾力を保つのに役立つ「エラスチン」という成分です。

靱帯が、骨と骨をしっかり結びつけて、姿勢の保持や関節の動きを助けていることはみなさんもよくご存じでしょう。この靱帯の柔軟性・弾力性・伸縮性のもとになっているのが、エラスチンです。
エラスチンとは線維状のたんぱく質で、人間を含む動物の靱帯のほか、皮膚・椎間板(軟骨の一種)・血管・内臓などの組織に含まれています。
特に、靱帯にはエラスチンが多く存在し、水分を除いた構成成分のうち、約8割を占めているのです。

ところが、エラスチンは年齢を重ねると減少してしまいます。エラスチンが不足すると、靱帯が伸縮しにくくなり、しなやかな動きが失われて、体の動きが硬くなったり、動作がぎこちなくなったり、ケガや故障を起こしやすくなったりすると考えられています。
背骨も例外ではありません。背骨を構成する24個の椎骨が縦に積み重なって直立姿勢を保持できるのは、靱帯が椎骨と椎骨を強固に結びつけているからこそです。背骨は、前縦靱帯・後縦靱帯・黄色靱帯、棘間靱帯などによって支えられています。

エラスチン不足が靱帯の肥厚を招く

ところが、年とともにエラスチンが不足すると、これらの靱帯から柔軟性・弾力性・伸縮性がしだいに失われ、背骨の動きが硬くなるのと同時に、背骨の安定性も徐々に損なわれ、背骨がゆがんだり変形しやすくなったりします。それが、ネコ背や反り腰を招くだけでなく、変形性腰椎症や変性すべり症、側弯症の一因になるのです。

それだけならまだしも、後縦靱帯と黄色靱帯の衰えは、脊柱管狭窄症の発症に直結するので要注意です。背骨の神経の通り道である脊柱管には、腹側に後縦靱帯、背中側に黄色靱帯が走り、背骨を内側から支えてくれています。
しかし、靱帯が衰えて背骨が不安定になると、負担の大きい部分(第4・第5腰椎間が多い)の靱帯が肥厚(組織が硬くなり厚く膨れること)を起こしてしまいます。

靱帯の肥厚は体の防衛力の現れなのですが、これにより脊柱管が狭まると、そこを通る神経や血管が圧迫され、足腰の痛み・しびれを引き起こすケースが非常に多いのです。

エラスチンは牛や豚のスジ肉に多い

そこで、脊柱管狭窄症の悪化を防いで改善に導くために考えたいのが、靱帯をふだんから柔軟に保つことです。そのためには、無理のない範囲で背骨の柔軟体操を行うことが重要でしょう。

同じ姿勢で長時間いると靱帯はどうしても硬くなってしまうので、こまめに背伸びをしたり、気持ちいいと感じられる方向に腰の曲げ伸ばしをしたりするのがおすすめです。
そして食事で気にしていただきたいのが、エラスチンの補給です。

エラスチンは、たんぱく質から作られるので、肉や魚・卵など高たんぱくの食品をふだんからしっかりとるのが大事になります。
とはいえ、体内での合成力は年とともに衰えるので、エラスチンを多く含む食品を積極的にとることをおすすめします。

もちろん、エラスチンは薬ではないので、とったからといって脊柱管狭窄症がよくなるわけではありません。とはいえ、毎日の規則正しい食事が重要であることは間違いありませんので、その中でぜひエラスチンを取り入れてみてください。

エラスチンを多く含む食品には、牛や豚のスジ肉やハツ(心臓)があります。このとき、スジ肉は煮込みにして食べるのがいいでしょう。
エラスチン自体はコラーゲンとからみ合っているため、水に溶け出しにくい栄養です。そのため、スジ肉やハツなど、硬い食材は食べやすいように煮込んでもかまいません。

そのほか、鶏の軟骨や皮、手羽先、カツオやサケの皮、シラスやイワシなどの小魚にもエラスチンは多く含まれています。
エラスチンは、少量でもいいので毎日欠かさず補給するのが肝心です。これらの食材を毎日、積極的に食べることをおすすめします。

【毎週更新中】エラスチン増強レシピ集

くわしい作り方は、画像・料理名をクリックしてください。

01_牛スジのゴマみそ煮.png●エラスチン増強レシピ①
牛スジのゴマみそ煮


02_牛スジのダイコン煮.png●エラスチン増強レシピ②
牛すじのダイコン煮


03_豚ハツのトロログラタン.png●エラスチン増強レシピ③
豚ハツのトロログラタン

04_豚ハツとショウガの甘辛煮.png●エラスチン増強レシピ④
豚ハツとショウガの甘辛煮

04_豚ハツとショウガの甘辛煮.png●エラスチン増強レシピ⑤
トマトシラス丼
06_手羽先のショウガハーブ焼き.png●エラスチン増強レシピ⑥
手羽先のショウガハーブ焼き
07_牛スジカレー.png●エラスチン増強レシピ⑦
牛スジカレー


 
 
 
 
・記事の内容は安全性に配慮して紹介していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して専門医にご相談ください。
・医療機関にて適切な診断・治療を受けたうえで、セルフケアの一助となる参考情報として、ご自身の体調に応じてお役立てください。
・本サイトの記事は、医師や専門家の意見や見解であり、効果効能を保証するものでも、特定の治療法・ケア法だけを推奨するものでもありません。

出典

kosiraku_001.jpg●脊柱管狭窄症克服マガジン 腰らく塾vol.3 2017年夏号
http://wks.jp/koshiraku003/
著者:勝野 浩

●脊柱管狭窄症をいちから知りたい方は、ぜひ下の記事をご覧ください。


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