【症例報告・お尻キュット】歩くたびに生じた尿もれや会陰部のほてりが軽快しオムツも手放せた|カラダネ

【集う】体験記・症例紹介

【症例報告・お尻キュット】歩くたびに生じた尿もれや会陰部のほてりが軽快しオムツも手放せた

著者:清水整形外科クリニック院長 清水伸一

「体験談・症例報告」では、本サイトで紹介する自力改善方法で、実際に脊柱管狭窄症の症状が改善した人の体験談や症例報告を紹介します。
ここでは、「お尻キュット」を行って、症状が改善した杉本早苗さん(81歳・仮名)の症例を清水伸一先生が紹介します。

「お尻キュット」について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
骨盤底筋群を鍛える[お尻キュット]で尿漏れ・ムズムズ感から脊柱管狭窄症まで撃退!

家族に促されしぶしぶオムツを着用した

私のクリニックには、腰部脊柱管狭窄症の痛みやしびれはなく、尿もれだけを訴えて訪れる患者さんがいます。杉本早苗さん(81歳・仮名)も、そんな患者さんの一人です。
杉本さんは五年前から、歩行時に尿失禁を起こすようになりました。尿意がないにもかかわらず、歩くと尿がもれてしまうのです。下着からあふれ出た尿で部屋を汚すこともあったため、家族からはオムツをはくよう促されました。杉本さんはオムツをはくことにかなり抵抗を感じたものの、迷惑をかけたくない一心でしぶしぶ着用したといいます。
婦人科を受診したところ、過活動膀胱と診断され、尿失禁の治療薬を処方されました。しかし、その薬を服用しても、歩行時の尿もれは全く改善しなかったのです。困り果てた杉本さんは、改善に役立つ何かいい方法がないかと、知人の紹介で当院を訪れました。

半年後には尿もれの頻度が半減した

画像検査の結果、杉本さんの腰椎の脊柱管には狭窄が認められました。しかも、問診をしたら会陰部(生殖器と肛門の間)にほてりがあると訴えたため、脊柱管狭窄症で馬尾(脊髄の末端にある末梢神経)が圧迫されている可能性がありました。
そこで、私は、「お尻キュット」を指導し、毎日自宅でやってもらうことにしました。同時に、日中は尿意があろうがなかろうが四時間おきにトイレに行くようにアドバイスしました。膀胱に尿があまりたまっていなければ、尿道がゆるんでも失禁する危険は小さくなります。
早速、翌日から、杉本さんは朝・昼・夕と夜寝る前に、それぞれ10回ずつお尻キュットを行いました。
すると、日を追うごとに尿もれが治まってきて、半年後には尿もれの頻度が以前の半分程度にまで減ったのです。作用を実感した杉本さんは、その後も熱心にお尻キュットに取り組みました。
その結果、8ヵ月後には、歩行時の尿もれがほとんど起こらなくなるまでに改善し、オムツをはかなくてもよくなったのです。また、会陰部のほてりもだいぶ和らいだとうれしそうに報告してくれました。
オムツをはいていたときは、みじめさと恥ずかしさでつらい思いをしていた杉本さん。しかし、今では、お尻キュットのおかげでオムツを卒業し自信を取り戻すことができたと、とても喜んでいます。

尿のトラブルを抱えている方は、記事を参考にぜひお尻キュットを行ってみてください。
骨盤底筋群を鍛える[お尻キュット]で尿漏れ・ムズムズ感から脊柱管狭窄症まで撃退!

・記事の内容は安全性に配慮して紹介していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して専門医にご相談ください。
・医療機関にて適切な診断・治療を受けたうえで、セルフケアの一助となる参考情報として、ご自身の体調に応じてお役立てください。
・本サイトの記事は、医師や専門家の意見や見解であり、効果効能を保証するものでも、特定の治療法・ケア法だけを推奨するものでもありません。

出典

狭窄症Part02_cover.pngわかさ夢ムック13 脊柱管狭窄症に絶対勝つ!
新研究で続々わかった!あっと驚く自力克服道場パート2
著者:清水伸一

【集う】体験記・症例紹介の記事一覧

この記事が気に入ったらいいね!しよう