[脊柱管狭窄症のマル秘ツボ]〜③ふくらはぎやすねの痛み・しびれには「承山・陽陵泉」〜|カラダネ

【治す】自力改善

[脊柱管狭窄症のマル秘ツボ]〜③ふくらはぎやすねの痛み・しびれには「承山・陽陵泉」〜

著者:東京中医学研究所所長 孫 維良

多くの財界人や芸能人がお忍びで通う東京中医学研究所の所長・孫維良先生が直伝のツボ刺激法「ひとりあんま」。
特別な道具も必要なく簡単に行えるセルフケアで、狭窄症の症状の改善に役立ちます。

今回、先生が教えてくれるのは、「承山(しょうざん)」と「陽陵泉(ようりょうせん)」です。坐骨神経痛、お尻や太ももの痛みに特効の2つのツボです。

慢性的なふくらはぎ痛にも

私のところに相談にくる人の中には、ふくらはぎに痛みやしびれがあると訴える人が少なくありません。ピリピリするような鋭い痛みであったり、ジンジンするような重だるさであったり、冷感や灼熱感を伴う痛みであったり、筋肉が締めつけられるような感覚だと表現したりする人もいます。
いずれにしても、腰椎(背骨の腰の部分)の脊柱管狭窄によって坐骨神経が障害されるために現れる症状と考えられますが、日常的にこうした痛みやしびれに悩まされるのはつらいものです。
私は、ふくらはぎの痛みやしびれを訴える人たちには、膀胱経の「承山(しょうざん)」というツボを自分のこぶしでたたく、ひとりあんまの方法を実践してもらっています。
承山は、ふくらはぎとアキレス腱の境目にあるツボで、足に力を入れて爪先立ちをしたときに、ふくらはぎの筋肉に現れる「人」の形のくぼみの中心にあります。こむら返りの特効ツボとしても知られていますが、慢性的なふくらはぎ痛にも有効です。
坐骨神経痛は、東洋医学では膀胱経の気の停滞が原因と考えますが、ふくらはぎとアキレス腱のつなぎ目は、特に気が停滞しやすい場所といえるでしょう。

つぼの位置をこぶしで叩く

承山のひとりあんまを行う場合には、イスに浅く腰かけてからかかとを上げ、ツボの位置をこぶしで軽くたたきます。
承山は比較的探しやすいツボで、範囲も狭いので、こぶしの親指側の側面や手の甲側を使うなど、やりやすい方法を工夫してください。
軽くたたくなら時間を長く、少し強めにたたくなら時間を短くするなど、ひとりあんまに慣れてくると、こうした感覚も自然にわかるようになります。

ひざの外側近くにある陽陵泉

ふくらはぎではなく、足のすねが痛んだりしびれたりする人は、胆経の「陽陵泉(ようりょうせん)」というツボを刺激してください。
陽陵泉というツボの名称は、太陽の当たる外側(陽)の腓骨頭(陵)のくぼみ(泉)という意味で、ツボの位置はこの名前をヒントにすれば簡単に見つけられるでしょう。
床に座ってひざを曲げると、ひざの外側の少し下がったところに、腓骨小頭というポッコリと飛び出た小さな骨があります。腓骨小頭のすぐ下にへこんだ部分があり、そこが陽陵泉です。
腓骨というのは、すねに当たる2本の骨の中で、太いほうの脛骨に対して、細いほうの骨のことです。腓骨は脛骨の外側にあってクッションの役目をしたり、足首の動きにかかわったりしています。

親指の腹で押しもんでもいい

陽陵泉は、下半身のしびれやマヒに有効なツボなので、こぶしでたたいて刺激すると、すねの痛みやしびれの軽減に効果があります。すねの痛みやしびれが強い場合には、痛くても気持ちがいい強さに加減し、一定のリズムでツボの周囲が温かくなるまでたたくといいでしょう。
ただ、骨のきわにあるツボなので、慣れてきたらたたくだけでなく、親指の腹で押しもみしたり、陽陵泉から下に向かって押し流したりすると、さらに気持ちいいと感じるようになるはずです。
多くの人は、自分でひとりあんまをしながらたたき方や押し方を工夫し、自分が最も気持ちがいいと感じる方法を見つけ出して、習慣にしています。そうして自力ケアに積極的に取り組む人たちほど、痛みやしびれをあっけなく克服できるものです。

・記事の内容は安全性に配慮して紹介していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して専門医にご相談ください。
・医療機関にて適切な診断・治療を受けたうえで、セルフケアの一助となる参考情報として、ご自身の体調に応じてお役立てください。
・本サイトの記事は、医師や専門家の意見や見解であり、効果効能を保証するものでも、特定の治療法・ケア法だけを推奨するものでもありません。

出典

出典thumbnail.jpg●脊柱管狭窄症克服マガジン 腰らく塾vol.3 2017年夏号
・腰らく塾の情報はこちらから
http://wks.jp/publication/koshiraku/

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