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【治す】自力改善

手術でも改善しない足裏のしびれ・脱力感が引いた人も!専門医推奨[足の薬指引っぱり]

著者:ひらの整形外科クリニック院長 平野 薫

この記事を読んでいる脊柱管狭窄症の方で、足裏に違和感があったり、しびれや脱力感があったりする人は、今すぐ「足の薬指」を見てみてください。
足の薬指が隣の中指にもぐり込んでいたり、変形して曲がったり縮こまったりしていませんか?実は、足裏の違和感やしびれ、さらには足腰の痛みやしびれもその足の薬指がその症状を引き起こす犯人かもしれません。

ここでは、その薬指に注目して治療することで多くの改善例をあげている福岡県北九州市のひらの整形外科クリニック院長・平野薫先生に、足裏の症状が起こるしくみや、改善へと導くセルフケア法「足の薬指引っぱり」を解説してもらいます。
「本当に足の薬指を引っぱるだけで狭窄症が改善するの?」と疑問のアナタ。もちろん、必ずよくなる魔法の体操というわけではありませんが、治療を受けつつセルフケアの一環として試してみてください。

腰以外にも足裏のしびれ・脱力感も深刻な悩み

腰部脊柱管狭窄症(以下、脊柱管狭窄症)の代表的な症状は、腰やお尻、太ももの痛みやしびれ、間欠性跛行(こま切れにしか歩けなくなる症状)などです。
しかし、脊柱管狭窄症の患者さんが深刻な悩みとして訴える症状に、足裏のしびれや脱力感もあるのです。人によっては、足裏に紙や小石が貼りついたような感覚異常を訴えることもあります。足裏のしびれが1日じゅう続き、特に寒い日や雨の日、夕方になると強くなるというのです。

このような足裏の感覚異常が現れると、しっかりと足に力が入らず、立てなくなります(筋力低下)。また、爪先が上がらずスリッパやサンダルが脱げたり、小さい段差につまずいたりして、歩行が不安定になります(下垂足)。

馬尾・混合型は保存療法で治りにくいとされていた

この足裏の痛みやしびれも、腰椎(背骨の腰の部分)の脊柱管が狭くなり、中を通っている神経が圧迫されて起こると考えられています。

神経が圧迫される部位によって、脊柱管狭窄症は、脊髄から左右に枝分かれした神経が圧迫される「神経根型」、脊髄の末端にある神経の束が圧迫される「馬尾型」、両者が併発した「混合型」の大きく3つに分類されています。
神経根型は、左右片側の下肢(足)や足裏に強い痛みやしびれが現れます。足の筋力低下が起こって、しっかりと立てなくなることもあります。しかし、神経根型は、薬物療法などの保存療法(手術以外の治療法)の効果が比較的得られやすいのです。

やっかいなのが馬尾型で、両側のお尻や下肢から足裏までという広範囲に、痛みやしびれ、マヒが現れます。
つまり、脱力感で爪先や足首が上がらなくなり、うまく歩けなくなるのも馬尾型の症状なのです。ほかにも、お尻まわりの冷感・灼熱感などの感覚異常や、頻尿・尿もれ・便秘などの排泄障害が現れることもあります。

現在、整形外科では、お尻や足裏などの痛みやしびれの多くは、脊柱管が狭まったために起こっていると考える医師がほとんどでしょう。そのため、馬尾型・混合型と分類されると、保存療法では治りにくいとされているため、医師から手術をすすめられるケースが少なくありません。

手術でも除けないどころか悪化してしまう例も

実は私も、2年前までは、このようなお尻や足の症状は、脊柱管が狭まって、神経が圧迫されているために起こる、と考えていました。
そこで、ごく一般的な保存療法を行い、マヒが進行する患者さんには非常に慎重に判断して手術をすすめていました。

多くの場合、手術後にいったん症状は改善しますが、2~3年で再発してしまうケースも多く見られました。何度も手術が必要になり、回数を重ねるごとに症状が悪化してしまう人もいたのです。
このような症状を引き起こしているはずの腰椎を治療しても、思うように症状が回復しない患者さんを数多く見て、私は、現行の治療法に限界を感じたり、疑問を持ったりすることが増えてきました。

足の薬指の変形こそが痛み・しびれを生む

そんなときに私が出合ったのが、健康プロデューサーの杉本練堂氏が考案した「天城流湯治法」による独自の手当て法でした。杉本氏によると、脊柱管狭窄症の症状は、足の薬指(第4趾)の変形が原因だというのです。
天城流湯治法では、脊柱管狭窄症の痛みやしびれが起こる原因を、次のように考えています。まず、自分の足に合わない靴をはいていたり、足を酷使したりしていると、足の薬指(第4趾)が変形していきます。

そして薬指の腱が縮んで足の甲に張り付き、それがつながるすね(ひざから足首まで)の筋肉と太ももの外側の筋肉が引っ張られて引きつれが生じます。こうなると、筋肉も骨に貼りつくように硬くなって、足ばかりか腰や足裏の痛み・しびれが現れるのです。

また、筋肉や腱の萎縮により足の血流が悪化することで、しびれが起こったり、足の筋力低下やマヒ、間欠性跛行が生じたりすると考えます。

まずは、自分の薬指をチェック!

この理論を聞き、私は改めて、脊柱管狭窄症の患者さんの足の指を確認してみました。
すると、足裏をはじめ、足腰やお尻の痛み・しびれを訴える人の9割以上が、足の薬指が曲がったり縮んだりしていることがわかりました。中には、足の中指(第3趾)の下に潜り込むように曲がって、薬指が常にふみつけられているような状態の人も多く見られたのです。

脊柱管狭窄症の痛みやしびれに悩む人は、まずは自分の足の指を確かめてみてください。

薬指を引っぱり筋肉はがしをするだけで症状が改善した

さらに、天城流湯治法の理論に基づいた手当て法「足の薬指引っぱり」を行ったところ、多くの患者さんの症状がみるみる改善したのです。

足の薬指引っぱりを行ったその場で、痛みやしびれが軽減したと喜ぶ患者さんも少なくありませんでした。治りにくいとされる足の筋力低下や脱力感が改善したと驚く人もおおぜいいたのです。
足の薬指引っぱりの効果を目の当たりにして、私は今では、日々の診療ではすべての患者さんにこの理論を用いた治療を行っています。

足の薬指引っぱりのやり方(右足の場合)

では、ここから実際に「足の薬指引っぱり」のやり方を解説しましょう。
足の薬指引っぱりは、①足への刺激→②すねへの刺激→③太もももへの刺激、の順番で行います。

①薬指を前に引っぱって伸ばす

02_49_007.pngまず、足の薬指を手の指でつまみ、前方に引っぱって伸ばします(10回程度)。そして、薬指につながる腱のまわりをほぐします。

②薬指の甲にある腱を骨から引く

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足の甲にはスジ状の腱がありますが、その腱のきわに手の親指を立てて当て、横(外側)に引きます。
骨に貼りついた腱を引きはがすようなイメージで行うことがポイントです。爪先側から始めて、足首側に少しずつ移動しながら行ってください。

③すねの外側の筋肉をはがす

02_49_009.png
続いて、すねの外側の筋肉をはがします。すねの骨の外側のきわに両手の親指を立てて当て、外側に引きながら、硬直した筋肉を骨から引きはがしていきます。
ここには爪先や足首を持ち上げる筋肉があり、この筋肉が硬くなって働きが衰えると、爪先が持ち上がりにくくなり、つまずきやすくなるのです。

④太ももの外側の筋肉をはがす

02_49_010.png
最後に、太ももの外側に両手の親指を当て、太ももの骨の位置を確かめながら、両手の親指で筋肉を外側(下側)へと骨からはがしていきます。
ここにはひざ関節の曲げ伸ばしを行う筋肉があり、筋肉をほぐすことで歩行を安定させます。そうすれば、足裏の痛みやしびれを抑えることにつながります。

片方の足の薬指引っぱりを行ったら、もう片方の足の薬指引っぱりを行ってください。所要時間は、両足合わせても5分程度です。
1日3セット以上は行うようにしてください。やればやるほど症状の軽減が実感できるでしょう。

足の薬指引っぱりの効果を高める「足指開き」

さらに、足の薬指引っぱりの効果をさらに高めるために、1日1回、「足指開き」も併せて行ってください。
足の指が重ならないようになるため、足裏の痛みやしびれの対策に大変おすすめです。

①足の指を反らせる

02_49_004.png足の指を広げ、その間に手の指を1本ずつ入れて、手の指の力で足の指をゆっくり反らせます(30秒間)。

②足の指を曲げる

02_49_005.png次に、手の指で足の指を包み込むようにして曲げます(5秒間)。
①~②を4回くり返し、反対の足も同様に行ってください。

①~②を行うのを1セットとし、1日1セット行ってください。

やればやるだけ軽減する人もいる薬指引っぱり

足の薬指引っぱりは、回数の上限はありません。やればやるほど症状が軽減する人がいます。特に、外出前に行えば、痛みやしびれの予防にもなるでしょう。
足の薬指だけではなく、すねから太ももにかけて骨に貼りついて硬くなった筋肉までを十分にほぐすことで、脊柱管狭窄症による痛みやしびれを改善することを目的としています。筋肉をゆるめるときには、筋肉をもむのではなく、骨から筋肉を引きはがすようにすることが肝心です。

●「足の薬指引っぱり」を行って実際に症状が改善した患者さんの実例報告はコチラ!

10年悩んだ足腰の痛みと足裏のしびれが10日で改善

さらに、足の薬指引っぱりを行えば、薬を服用せずにすむケースも少なくありません。血流が改善できれば、血流改善薬は不要になります。今まで鎮痛薬が手放せなかった患者さんでも、足腰の痛みが早期に改善する人もいるため、不要になることも多いのです。

実際に、足の薬指引っぱりと足指開きを毎日行ったところ、10年間悩まされていた足腰の痛みや足裏のしびれが10日で改善して歩けるようになった患者さんもいます。また、間欠性跛行で10分前後しか歩けなかった人が60分も歩けるようになった例もあるのです。
足の薬指引っぱりは、患者さんが自宅で行うことができ、自分自身で痛みやしびれを快方へと導くという点でも画期的な手当て法といえます。

足の薬指引っぱりを自宅でこまめに行う前向きな患者さんほど、改善が早まると私は考えています。患者さんの痛みやしびれの状態にもよりますが、1週間程度で症状の軽減を実感する人が多くいますので、ぜひみなさんも試してみてください。

・記事の内容は安全性に配慮して紹介していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して専門医にご相談ください。
・医療機関にて適切な診断・治療を受けたうえで、セルフケアの一助となる参考情報として、ご自身の体調に応じてお役立てください。
・本サイトの記事は、医師や専門家の意見や見解であり、効果効能を保証するものでも、特定の治療法・ケア法だけを推奨するものでもありません。

出典

thumbnail.jpg●脊柱管狭窄症克服マガジン 腰らく塾vol.3 2017年夏号
・腰らく塾の情報はこちらから
http://wks.jp/publication/koshiraku/

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