[背骨コンディショニング]脊柱管狭窄症の痛み・しびれ、坐骨神経痛・腰痛がたった4動作で解消!|カラダネ

【治す】自力改善

[背骨コンディショニング]脊柱管狭窄症の痛み・しびれ、坐骨神経痛・腰痛がたった4動作で解消!

著者:背骨コンディショニング創始者 日野秀彦

「背骨コンディショニング」という運動プログラムをご存じですか?
日野秀彦氏が開発したこの運動プログラムは、これまでに腰痛・坐骨神経痛に悩む30万人以上が実践し、多くの実績を上げているトレーニング法です。

そこで、本記事では、背骨コンディショニングの創始者である日野秀彦氏に、坐骨神経痛・腰痛におすすめのトレーニングを解説してもらいます。

坐骨神経痛や腰痛に悩むほぼ全ての人に「仙骨」のゆがみがあった

私が主宰する「背骨コンディショニング協会」の体操教室には、何十年も坐骨神経痛や腰痛に悩んできた人たちがおおぜい訪れます。もちろん、脊柱管狭窄症と診断され、何をやっても足腰の激痛やしびれが改善しないと嘆く人もたくさんいます。
その人たちの苦労話を聞くたびに、「もっと早く背骨コンディショニングの運動プログラムと、坐骨神経痛や腰痛の真の原因を伝えられていれば」と、残念に思います。
私は坐骨神経痛や腰痛で悩む30万人以上の人たちに、運動指導をしてきました。20年以上前から、運動選手や一般の人、それにリハビリ(機能回復訓練)中の患者さんに対応したトレーニング法を考案してきたのです。
その経験から言えるのは、坐骨神経痛や腰痛に悩む人は、背骨を支える土台の「仙骨」が後方に傾いていたり、左右にねじれたりして、ゆがんでいるということです。
これは、仙骨のあたりをさわれば簡単にわかります。ゆがみがひどい場合は、外見からもはっきりゆがんでいることがわかります。
現代医学では、「神経が圧迫される」ことで神経の伝達異常が発生し、痛みやしびれが起こると考えられています。しかし、腰痛の85%は今なお原因不明で、神経の圧迫を示す画像診断の結果と実際の症状とは、必ずしも一致していないことが多いのが実情です。
このようなことから、坐骨神経痛や腰痛の原因は、神経の圧迫と別のところにあるのではないかと推測されるのです。では、何が痛みやしびれの本当の原因なのか、くわしく述べましょう。
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神経のひきつれこそ激痛・しびれの原因

私は、坐骨神経痛や腰痛の原因は、仙骨が本来あるべき位置より後方にずれたり、左右に傾いたりしたまま固まってしまうことだと考えています。仙骨がゆがむと、仙骨の上にある腰椎(背骨の腰の部分)までもが後方や左右にずれます。
仙骨や腰椎には、坐骨神経をはじめ、自律神経(意志とは無関係に血管や内臓の働きを支配する神経)や知覚系・運動系の神経が通っています。
仙骨や腰椎がずれると、そこから出ている坐骨神経などが「引きつれて過緊張の状態になる」ため、神経の伝導異常が発生して、痛みやしびれが起こると考えられるのです。
このしくみを、私は「神経牽引理論」と呼んでいます。神経が引きつれると、その周囲にある血管や筋肉も引っぱられ、血流不足や筋肉の硬直が起こり、痛みやしびれがさらに悪化していくと考えます。つまり、神経の圧迫ではなく、仙骨のゆがみによる坐骨神経の引きつれが、坐骨神経痛や腰痛の本当の原因と私は考えます。

仙腸関節がずれて癒着する

仙骨は、骨盤の中央に位置している骨で、その両側に左右一対ある寛骨(腸骨・坐骨・恥骨がくっついてできた骨)と仙腸関節で結合しています。
仙骨の上には、腰椎・胸椎(背骨の胸の部分)・頸椎(背骨の首の部分)が積み重なっており、仙骨は、まさに背骨の土台ともいうべき役割を担っています。
仙骨は上半身と下半身をつなぐ唯一の骨であるため、上半身からの負荷が直接かかります。そのうえ、仙骨を支える筋肉の力が低下して、姿勢がくずれたり、偏った動作で過剰な負荷が加わったりすると、簡単にゆがみが生じてしまうのです。
実は仙骨は、解剖学上はほぼ動かないと考えられており、仙骨と寛骨の結合部である仙腸関節の可動域(動く範囲)はせいぜい数mm程度といわれています。
ところが、実際には、長年の体の使い方や動作、筋力低下によって、仙腸関節が数cmもずれてしまい、仙骨が後方に傾いたり、左右に倒れてねじれたまま癒着したりしてしまうのでしょう。
仙骨は、お尻の割れ目のやや上に位置していますが、ゆがみがひどい場合には、その部分がポッコリと盛り上がります。

※下の写真は後方にずれた仙骨が体操の指導で改善された例
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3つの要素で成り立つ「背骨コンディショニング」

そこで、腰痛や坐骨神経痛の改善に必要なのは、ずれたまま癒着している仙腸関節をいったんゆるめて、次に、ゆがんだ仙骨を本来の正しい位置に戻し、その状態を維持するための筋力アップを図る一連の運動です。
それが、「背骨コンディショニング」です。
私が考案した背骨コンディショニングは、坐骨神経痛の痛みやしびれがある人はもちろん、そのもととなる腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアなどの病気に悩んでいる人でも、体への負担が少なく心地よく実践できるかと思います。その種類は200に及び、「仙腸関節をゆるめる」「仙骨の位置を矯正する」「筋力アップ」という3つの要素で構成されています。
このうち、自力で行える体操として、それぞれの要素に対応した4つの体操を紹介しましょう。

①仙腸関節をゆるめる「うつぶせ足回し」

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ゆがんで固まった仙腸関節をゆるめて柔軟にし、可動域(動かせる範囲)を広げるROM(Range Of Motion)運動です。

くわしいやり方は以下の記事をご覧ください。

②坐骨神経をゆるめる「坐骨神経ストレッチ」

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引きつれた坐骨神経の緊張をゆるめ、柔軟性を取り戻させる運動です。ひざ裏を伸ばすことで坐骨神経がほどよく引き伸ばされ、柔軟性を取り戻し、本来の機能を維持しやすくなります。

くわしいやり方は以下の記事をご覧ください。

③仙骨のゆがみを正す「ひじ立て上体倒し」

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仙腸関節の硬直と坐骨神経の緊張をゆるめたら、次はゆがんだ仙骨を本来の正しい位置に戻しましょう。
両肩がらくに床に着くようになったころには、症状が半減していることに気づく人が多いようです。

くわしいやり方は、以下の記事をご覧ください。

④お尻や背中の筋肉を鍛える「バックキック」

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仙骨を支えるお尻の大殿筋、中殿筋、脊柱起立筋、多裂筋を鍛えて、①〜③で改善した状態を持続させるための筋力アップトレーニングです。

くわしいやり方は、以下の記事をご覧ください。

背骨コンディショニング①〜③は、あくまで「イテテ」と感じる手前、痛みが出ない範囲で行ってください。
また、すべての運動は、勢いをつけず、ゆっくり行います。勢いをつけてしまうと、筋肉や神経が縮もうとする作用が働き、運動の効果が半減するだけでなく、あとで痛みが出ることもあります。 
きつい運動を無理して続けるよりも、気持ちいいと感じる程度にコツコツと続けるほうがいいでしょう。

体操の前後に行うチェック法

背骨コンディショニングの体操を行う前に、坐骨神経の状態のチェックと体操後の測定の役割を兼ねた「坐骨神経チェック」について紹介しておきましょう。坐骨神経チェックとは、左右の足のすねの骨(脛骨)の内側を、ひざ下からくるぶしにかけて5ヵ所ほど親指で強めに押す、というものです。
なぜ、すねの内側を押すかというと、この近辺には皮膚に比較的近い部分で坐骨神経が通っているためです。
通常、この部分はかなり強く力を加えても痛みを感じません。ここを押して痛みを感じる人は、坐骨神経になんらかの伝導異常が起こっていると考えられます。
体操の前後には、毎回必ず坐骨神経チェックを行い、坐骨神経の状態がどの程度改善したかを確かめてください。体操の前後で痛みの変化を比べると、体操前に比べて痛みが軽減する人が多いようです。
一度の体操でこの変化が感じられる人は、坐骨神経痛の改善も早いと考えられます。すぐに変化が感じられない(症状がきつめの)人でも、継続して体操に取り組むことで、徐々にチェック時の痛みは軽減し、それに伴って坐骨神経痛も改善していくはずです。
坐骨神経痛の原因個所を見つけるセルフチェック法も紹介しておきましょう。まっすぐ立っておじぎをするように前傾姿勢をしたり、反対に後ろに反らしたりしたとき、ウエストのあたりが痛めば腰椎(背骨の腰の部分)、お尻のあたりが痛めば仙骨に問題があると考えられます。

ぜひ、みなさんも背骨コンディショニングの体操をマスターして、腰痛・坐骨神経痛の改善に役立ててください。

・記事の内容は安全性に配慮して紹介していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して専門医にご相談ください。
・医療機関にて適切な診断・治療を受けたうえで、セルフケアの一助となる参考情報として、ご自身の体調に応じてお役立てください。
・本サイトの記事は、医師や専門家の意見や見解であり、効果効能を保証するものでも、特定の治療法・ケア法だけを推奨するものでもありません。

s_0710_bishiseizaisuのコピー.jpg※記事の執筆ドクターが特定商品の購入等を推薦するものではありません。

出典

thumbnail.jpg●脊柱管狭窄症克服マガジン 腰らく塾vol.3 2017年夏号
・腰らく塾の情報はこちらから
http://wks.jp/publication/koshiraku/

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●脊柱管狭窄症をいちから知りたい方は、ぜひ下の記事をご覧ください。


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