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【学ぶ】基礎知識

こむら返り・ふくらはぎ痛も脊柱管狭窄症が原因!?患者の6割が症状の訴え

著者:清水伸一

私のクリニックで集めたデータから腰部脊柱管狭窄症(以下、脊柱管狭窄症)の発症部位を集計すると、脊柱管狭窄症の患者さんの中には、ふくらはぎの痛みやしびれ、こむら返り(ふくらはぎの筋肉がけいれんして、つっている状態)に悩んでいる人が目立ちます。
データを詳細に見てみると、脊柱管狭窄症の126人(男性55人・女性71人、47〜86歳)中、全体の64%に当たる81人の患者さんが、ふくらはぎの症状を訴えていました。
ここでは、脊柱管狭窄症の患者さんに多い症状の「ふくらはぎの痛み・こむら返り」の仕組みについて解説します。

ふくらはぎは血液を押し上げるポンプ作用を担っている

ふくらはぎは、皮下にある腓腹筋と、その奥のヒラメ筋からできており、下半身の血液を心臓に押し戻す役割を担っています。歩行などで足を動かすと、腓腹筋やヒラメ筋が収縮・弛緩をくり返し、ポンプ作用によって足の静脈血が上半身に押し上げられるのです。
しかし、脊柱管狭窄症の人は、腰痛や間欠性跛行(こま切れにしか歩けなくなる症状)によって外出を控えるようになります。こうして歩き不足に陥ると、腓腹筋やヒラメ筋が硬直してふくらはぎのポンプ作用も衰え、静脈血が下半身に滞ってしまうのです。
さらに、脊柱管で神経が圧迫されることで痛みやしびれがふくらはぎにまで伝わり、こむら返りやふくらはぎの筋肉痛、冷えやむくみも現れてきます。

狭窄症の痛みを逃れる前かがみでもふくらはぎに負担がかかる

脊柱管狭窄症の人は、日ごろから前かがみの姿勢を取りやすいことも、ふくらはぎに負担をかける要因です。
前かがみになると、狭まった脊柱管が広がって神経への圧迫も弱まるため、足腰の痛みやしびれは和らぎます。しかし、体の重心は前方にずれて爪先に体重がかかり、一方で体の前後バランスを取ろうとして、ふくらはぎに過剰な負担がかかってくるのです。
また、ふくらはぎの筋肉が衰えてポンプ作用が弱くなると、腰椎(背骨の腰の部分)の血流不足によって脊柱管を通る神経が損傷し、痛みやしびれをより感じやすくなります。
このように脊柱管狭窄症とふくらはぎの衰えは同時に進行しやすいため、病医院の治療に加えて、患者さん自身がセルフケアに取り組むことも必要です。
それには、適度に歩いてふくらはぎをよく動かすとともに、症状が出ない範囲で腰を伸ばし、前かがみの姿勢ばかり取らないように注意してください。また、立ち姿勢や座り姿勢で重心が前後左右に偏らないようにすることも大切です。

コリをほぐすプッシュオフで血流アップ

そのうえで、下半身の血流をアップさせるために、こまめに行ってほしいのが「プッシュオフ」です。プッシュオフを行えばふくらはぎの痛みやしびれ、こむら返りも軽快し、再発が防げます。
01_13_04.jpgプッシュオフは、ふくらはぎに生じたこりをほぐす指圧法で、やり方は簡単です。まず、行うときはイスや床に座り、足の力を抜いてください。そして、押すと痛みが出る部分に親指の腹を当てて、痛気持ちいい程度にジワーッと押し込み(プッシュ)、3〜4秒たったら指先をパッと離す(オフ)。これを一ヵ所当たり、10回くり返します。 以上の要領でふくらはぎのこりをすべて押したら、仕上げにふくらはぎ(腓腹筋)の中央と両わきを、それぞれ上から下、下から上へとほぐしましょう。プッシュオフを続けてふくらはぎの柔軟性が回復してくると、こりの再発が防げます。
下半身の血流をさらにアップするために、プッシュオフと平行して行ってほしい運動が「爪先起こし」です。プッシュオフと爪先起こし、この2つの運動でふくらはぎの痛み・こむら返りも撃退できるでしょう。

●爪先起こしについては以下の記事をご覧ください。
ふくらはぎの血流アップで激痛・こむら返りが解消する[爪先起こし]


狭窄症Part02_cover.png
出典:わかさ夢ムック13 脊柱管狭窄症に絶対勝つ!
新研究で続々わかった!あっと驚く自力克服道場パート2
http://wks.jp/mook013/
著者:清水伸一



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